1995年1月17日に阪神・淡路周辺で起きた大震災以来、日本の地震に対する補償の見方が変わり、
今ではどの地域に住んでいても地震がいつ起こるのか心配です。
日本は地震国と言われているにも関わらず、地震保険の知名度はまだ低いようです。
火災保険と併せて地震保険に入っておくことのメリットは何でしようか?
ここでは、地震保険に重点を合わせて分かりやすく、解説していきます。
大切な家や家財を守るためにシッカリと理解を深めておきましょう!
地震の保険でどこまで補償してくれる?
では、まず地震保険はどんな保障になるのか見ていきます。
火災保険ではカバー出来ない以下のような家屋の損傷を補償してくれます。
地震・噴火とそれによる津波が原因で家屋が火災・埋没・損壊・流失した場合。
また、建物と同時に、家財も補償されます。
ただ、車や貴金属など、30万円以上の高価なものは対象にはなりません。
認定に応じて全壊・半壊・一部損に分けられ、一定額の補償金が支払われます。
具体的な数字をあげると、例えば、保障2000万円の火災保険プランに加入している場合、
地震保険の最大支払額は30~50%にあたる1000万円までとなります。
認定に応じて全壊なら100%つまりは1000万円、半壊なら50%、500万円、一部損なら5%、50万円が支払われます。
補償の額からすると、大きな差が生じるように思われますが、家屋においては最大5000万円まで補償されるので、
火災保険のプランを慎重に選ぶ事が大切になってきます。
地震の保険の保険料はいくらぐらい?
火災保険は会社に寄って保険料が違うのに対して、
地震保険は政府と損保会社が運営する公的な保険であるため、商品性と保険料では違いがないのが特徴です。
保険料は都道府県ごとに設定されており、「確率的地震動予想地図」を基に1~3等値の区分がされています。
また、家の作り(木造・鉄筋コンクリート)など区分があり、算出はその地域によって異なってくると言えます。
例えば、地震の起こりやすい、または起きると予想されている東京や、非耐火である木造住宅に掛かる保険料は高額になっています。
では、実際に保険料の相場を2つあげてみましょう。
■東京・耐火住宅・保険料1000万円の場合
1年契約(割引の対象外)
年間保険料 2万200円
5年契約(割引の対象)
5年で8万9890円(1年当たりの保険料は1万7978円)
■大阪・木造住宅・保険料1000万円の場合
1年契約(割引の対象外)
年間保険料 2万4400円
5年契約(割引の対象)
5年で10万8580円(1年当たりの保険料は2万1716円)
見積もりは無料の場合が多いので、一度見積もりをしてもらい相場を知る事も出来ます。
地震の保険にも控除の対象になるの?
地震保険の嬉しいメリットの一つに、年末調整の時の控除の対象になるという点があります。
一旦支払った後でも、確定申告の際に指定された用紙で税金が還付されます。
以下は所得税・住民税の2つに分けて控除額を表しています。
【地震保険料所得控除額】
所得税(国税)
控除対象保険料
5万円以下 ...全額控除
5万円以上 ...5万円控除
個人住民税(地方税)
控除対象保険料
5万円以下 ...保険料の½
5万円以上 ...2万5000円
控除の対象になった事で、今まで高いと懸念されてきた地震保険にも興味が生まれ、加入者の増加が見られるようになってきました。
年末調整の際に必要となってくる資料ですので、加入した後は忘れずに控除証明書を管理しておきましょう。
控除証明書は、保険証券と一緒に送付されるか、もしくは毎年10~11月頃に保険会社から送付されます。
最後に、地震保険のデメリットを押さえておきます。
・地震に合わない場合は掛け金が全損となる
・火災保険の30~50%分の補償しか出ない
・地震が起こりやすい地域の保険料が高く、不公平感がある
まとめ
メリット・デメリットは別として、自分の家や家財を守るために、まずはどの地域に住んでいるかを考慮してみましょう。
地震保険は火災保険でカバーしきれない家屋や家財の被害を幾分かカバーしてくれます。
万が一地震で家が全壊した場合、多くは何か月も避難所生活を強いられますが、地震保険は新しい居住地への足掛かりになります。
また、住宅ローンを支払い終えていない場合は、新しい住宅のローンも併せてダブルローンを抱えてしまう
という境地に陥る事を避ける、もしくは軽減する事が出来ます。
火災保険を見直したい時期ならば、地震保険も考慮に入れて一度検討してみてください。
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